紙漉き仲間の家田美奈子さんが結婚されたのは一昨年前
その後美濃市内に新しいお家を建てました。
そして、今年の春に新築が完成したということで
先日「お披露目会」の名目のもと
紙漉き職人のみんなで新築を訪問し、お祝いの食事会をしました。
家田美奈子さんは、伝統工芸士である澤村正さんのもとで
本美濃紙の製法を学んだ後に独立し、伝統的な紙づくりを守りつつ
オリジナルの製法をおりまぜながら
独特の世界観をつくっている紙漉き職人さんです。
穏やかな人柄で、同世代でありながら私もとっても尊敬しています。
そんな彼女の新しい住まいの中に
どのようなかたちで手漉き和紙が使われているのかとても興味深く
私も勉強するつもりでお家を拝見させていただきました。
了承をいただいたのでここで少し紹介したいと思います。
一番感激したのがリビングに飾ってあった日本画の作品。
美奈子さん自身が学生時代に描いたという、紙漉き職人のしごと風景です。
150号という大作で、当時「院展」に入選したそう。
美奈子さんは現在も日本画の技術をとりいれた和紙を
追究していますが、そのルーツがここにありました。
自分がやりたい仕事にたどり着くまでに
どれだけ遠回りしてどれだけたくさんの「引き出し」をつくるか、が
豊かな仕事をするための大きなポイントだと私は思っているので
この絵画作品を通して美奈子さんの「引き出し」のひとつを
垣間みることができた気がして感激しました。
学生時代に取り組んでいたことが
今現在のしごとに活かせているということは
すばらしいことですよね。
1:商品にもなっている「Washi犬」
(紙の毛羽をいかした犬のカタチをした紙)をモビールにしたもの
2:美奈子さんの師匠、澤村正さんの紙をつかったペンダントライト
3:障子(手漉き和紙のよさを一番感じることができます)
4:ふすまのとってのポイントに柿渋紙が使われてました。かわいい♪
その他にも置き型のあかりや壁紙、カレンダーなどなど
いたるところに手漉き和紙が施されており、また、お家も広くて
将来を考えた工夫が随所にありました。案内してもらっていた時は
「お〜!」とか「すご〜い!」とか「さすが〜!」とか
そんな言葉ばかりで、なんだかとっても楽しかったです★
そして何より紙漉きのお嫁さんをもらった旦那さまが
美奈子さんのしごとを尊重しているところが実に男らしく
仲のいい夫婦の姿に私たちもなごませていただきました。
美奈子さんは7月上旬に出産予定です。
元気な赤ちゃんが誕生しますように!!