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工 房 日 記

美 濃 手 漉 き 和 紙 の 工 房 か ら お 届 け す る
日 々 の 出 来 事 に つ い て の ダ イ ヤ リ ー で す 。
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煮熟のはなし




いつも手入れしている畑で収穫した楮を使って
紙づくりをしています。
今週は煮熟をやりました。上の写真は乾燥原料を2日間水浸けして
少し柔らかくなった状態。このあと釜で煮ていきます。




燃料は薪を使っています。
釜全体に均一に火が回るように薪を焼べていきます。

釜の水が沸騰しかけた頃、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)を入れて
アルカリ性の溶液を作り その中に原料を投入しグツグツと煮ていきます。

こうぞの皮は繊維素(セルロース)で構成されているのですが
この繊維はバラバラになっているわけではなく
ペクチンやリグニンという物質で互いにくっついています。

そこで、アルカリ溶液で加熱することによって
ペクチン&リグニンを溶かし出し
紙に必要な繊維素(セルロース)を取り出す!これが煮熟です。
(リグニン&ペクチンはアルカリに溶けやすい)
「繋ぎ」がなくなった状態なので繊維束がほぐれやすくなるんですね。
和紙も化学してます!

草木灰でアルカリ性溶液を作る方法もあります。
昔ながらのやり方ということで 本美濃紙保存会が草木灰での煮熟を
実験的に行っていますが、たくさんの量の灰が必要で
普段の仕事の中ではなかなか取り入れることがムズカシイのが現実です。
灰の量が足りない(アルカリ濃度が低い)と原料が固いままに
なってしまい、うまく煮えないそうです。






煮熟が終わって4時間以上おいたら釜揚げ。
上手に煮えたかどうかは このあとの紙しぼりの工程で明らかになります。
今回は・・・多分うまくいってると思います^^

ちょっと煮すぎたな〜とか 
ちょっと固いな〜とか たまにありますが。
1つの工程を失敗するとすべてあとに響くので
煮熟も毎回 慎重にやっています。

このあとはしばらく紙しぼりが続き
紙漉き、圧搾、板干しといつもの流れが始まります。
原料は生モノなので できるだけ新鮮なうちに紙にしてしまうのが理想。
流れが始まってしまうと紙が仕上がるまで休みません。

板干しの日には 快晴(風速2m/s以下)になりますように。



 

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