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工 房 日 記

美 濃 手 漉 き 和 紙 の 工 房 か ら お 届 け す る
日 々 の 出 来 事 に つ い て の ダ イ ヤ リ ー で す 。
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新商品のご紹介 & 制作秘話

久しぶりに小物の新商品を作りました。
商品名は
「 美濃楮(みのこうぞ)のストラップ
〜和紙の原料・楮の原木から生まれた微笑みの円空〜 」



楮が和紙の原料になるまでの加工工程で出る
「楮ガラ」を利用して円空を彫り、ストラップに仕立てました。




これが「楮ガラ」です。
冬の刈り取り後に行う皮むきの時に大量に出てきます。




楮の皮の部分だけが和紙の原料になるので
芯(楮ガラ)は不要な部分となり
焚き付けに使うか廃棄するのが現状です。
それを素材として有効に利用し、商品を作りました。




楮ガラはとてもカビやすいので、
皮むき後、すぐに洗って1ヶ月以上天日に干しました。
仕上げにはクリア塗装をしています。






「楮ガラ」は自然のものなので
1本1本 太さも長さも、曲がり具合も密度も異なります。
なので、加工に大変手間がかかるのですが
ひとつひとつ丁寧に成形し、手彫りで仕上げました。


円空彫りは作家の鷲見智次(すみ ともじ)さんが担当しています。
昨年の7月、私が たまたま寄った小さなギャラリーで
鷲見さんが円空彫りの個展を開催していて
それがきっかけで知り合いました。


鷲見さんの作る円空が
本当に “ いい顔 ” をしていて 私はとっても感動し
作品に一目惚れしてしまいました。
直感で「楮ガラの円空を作りたい」と思い、その場で
鷲見さんに相談をもちかけました。


偶然にも、鷲見さんのご自宅と私の家が近かったので
家族ぐるみの付き合いに発展し、
コミュニケーションがとりやすい状況になりました。
そして、鷲見さんが
私のやりたいことや仕事に対しての志に共感してくださり、
共同制作に意欲を持って取り組んでくださいました。
そして他にも不思議な縁を感じることがいくつか重なり、
とてもいい流れにのって商品開発を行うことができたのです。


とは言っても
楮ガラを使って小さな彫刻をするのは
簡単なことではありません。
楮は成長スピードが早く、1年で刈り取ってしまうので
軽くて密度がなく、とても扱いにくいのです。
うまくいくかどうか、
そもそも、楮ガラに彫れるのかどうかさえ
やってみないとわからなかったのですが
素材の特性をつかみ、試作を重ね、
時間をかけて研究をしました。


また、円空の試作と同時進行で
商品として全体をどんな風にまとめるかを考えました。
パッケージやキャプションのデザイン、
パーツのコーディネートなどは私の担当です。
これも時間をかけて、ていねいに作り上げました。
商品のキャプションにはもちろん手漉きの楮紙を使っています。




そして、この商品の特長のひとつが
円空の背面に見える「溝」です。
これは、楮ガラの中心にある空洞で
半割にした時にこのようなカタチで現れてきます。
ただし、空洞の大きさにも違いがあるので
溝が見えないものもあります。


自然の素材を使っているので、1つ1つ見え方に違いがあります。
また、手彫りをしているので、円空の顔も1つ1つ微妙に違います。
手作りならではの個性がいっぱい詰まった商品です。


やっと完成した新商品。
和紙の原料を栽培する人、研究する人、
紙を漉く人、買う人、使う人、伝える人。
手漉き和紙に関わる多くの方に持ってもらえたら
うれしいです。
また、これをきっかけに ひとりでも多くの方に
原材料から和紙に関心を持っていただけたらいいなと
思っています。





美濃楮のストラップ
〜和紙の原料・楮の原木から生まれた微笑みの円空〜
¥1,600(税抜)

サイズ:
約 W20 × H110mm(ストラップサイズ)
約 W80 × H120mm(パッケージサイズ)
カラー:
赤/紺


【取り扱い店】
→ 手漉き和紙専門店 カミノシゴト
→ 美濃和紙の里会館(売店)

【販売元】
→ 美濃手漉き和紙 保木工房



 
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