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工 房 日 記

美 濃 手 漉 き 和 紙 の 工 房 か ら お 届 け す る
日 々 の 出 来 事 に つ い て の ダ イ ヤ リ ー で す 。
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ノリウツギの話




友人と飛騨・乗鞍山麓、五色が原のトレッキングツアーに行ってきました。
乗鞍岳を源とする多くの渓流や滝、野鳥や植物など
自然を楽しみながらの山歩き、さいこーに楽しかったです★

コースの終盤にさしかかった標高1360〜1476mあたりに
ノリウツギが生息していました。
ユキノシタ科の落葉低木で
上の写真のように、あじさいのような花を咲かせます。

ノリウツギは和紙の原料のひとつでもあり、
「皮ネリ」と呼ばれています。
幹の内皮をはいで水につけ粘液を抽出し、
これを和紙を漉くときに「ねり」として使用します。
美濃ではトロロアオイの根を使っているところがほとんどですが、
他の産地だとノリウツギを使っているところもあるようです。

全国手すき和紙連合会の調査によると、
漉き手が「ねり」として使用するものとして

・トロロアオイ 59.3%
・化学ネリ   12.8%
・ノリウツギ    8.1%

ということでした。全国的に見てもやはり
トロロアオイが多く使われているようですが
ノリウツギはトロロアオイのように温度に影響を受けることはなく、
夏でも安定して使用することができるそうです。
でも、粘度は比較的弱いらしい。
私はトロロアオイしか使ったことがないので
実感としてはわかりませんが・・・。






外側を飾る大きな白い花びらは装飾花。
線香花火のパチパチのような小さなものが本来の花なんですね。
装飾花は受粉をしてくれる虫たちを呼び寄せるために
大きな白いガクを広げて目立っていますが、結実しない花なんです。
そして、この装飾花は冬になっても枯れたまま残っているそうです。
そんな「散らない花」をもつノリウツギの特徴にちなんだ
こんな話を教えてもらいました。


ある村の美しい乙女が、
若者からプロポーズをされたのですが
それをお断りするのに
「この花が散る時がきたらお返事をします」と言ったそうです。
若者は燃ゆる思いで待ちこがれたけれど、花は枯れても散らないので
いつまでも返事をもらえない(=プロポーズを断られた)という話。


う〜ん。なんて粋な表現なんでしょう。
プロポーズを断る予定はないのですが(笑)
「これは使えるなあ・・・」と思ってしまいました。
植物にまつわるいろいろな話をしてくれた
トレッキングツアーのガイドさん、ありがとう^^




さあ今年もいよいよ夏がはじまりました。
あっという間に終わってしまいますからね、
1日1日をたいせつに、夏を満喫しましょう!



 
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