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工 房 日 記

美 濃 手 漉 き 和 紙 の 工 房 か ら お 届 け す る
日 々 の 出 来 事 に つ い て の ダ イ ヤ リ ー で す 。
猛暑のこうぞ畑




猛暑日が続いていますが、それはそれとして
こうぞの手入れは引き続き行っています。

害虫問題はありつつも、なんとかがんばって成長してくれている
こうぞですが、とにかく水が足りないです。
連日40度越えの上、今年の夏は夕立ちがないので
土がカラカラの状態。
こうぞも「水が欲しい!」と叫んでいます。




今日は17名のボランティアの方にお集りいただき
私たち組合員と合わせて25名で芽かきの作業を行いました。
 
夏の成長期には、頻繁にわき芽が出てくるのでこまめに摘んでいきます。
芽が小さいものは手で摘み、太く固くなってしまったものは
剪定バサミを使い、幹を傷つけないようにカットしていきます。
上の写真の矢印の部分がわき芽です。




この畑には3種類の品種のこうぞがあるのですが
その中でも「土佐」は成長が早く、今の時期だと「那須」よりも
太く大きく成長しています。
品種の見分け方としては、葉っぱの色が目安のひとつです。
冬の時期になると落葉してしまいますが、入れ替わるように今度は
幹の文様がハッキリしてくるのでそれで見分けることができます。

現在は 大きいものだともう2メートルを越えましたが
全体的に幹が細いような気がしています。
雨が降ってくれれば一気に元気を取り戻すと思うのですが
なかなか雨が降ってくれなくて・・・こうぞがヘタバっている感じです。

どうか恵みの雨が降りますように!!!




今日は岐阜県森林研究所の苗担当の方が来てくださったので
わき芽を使った挿し木の実験をしました。
うまくつくかなあ・・・・。

挿し木のやり方は、冬の刈り取りの時期の枝を使ったり
夏場のわき芽を使ったり、また分根というやり方もあり
いろいろ実験中です。

畑の株が古いものばかりなので、株の更新をするため
新しい苗をたくさん作らなくてはいけません。






そんなこんなで今日の作業も無事に終了し、
みんなで冷や汁ごはんを食べました。
途中の休憩では すいかを食べたりして夏を味わいつつ
とにかく熱中症に気をつけながら作業をしました。

いつも大人数分のごはんを作ってくれているのは
こうぞ組合員の千田薫子さんと宮嶋由季さん。
畑作業のあとのおいしいごはんをみんな楽しみにしています!




夏休みが始まったということもあり、親子で参加してくれた方もいました。
3歳から90歳まで、いろいろな世代の方がこうぞ畑に集まって
同じ時間を共有しています。すばらしいことだと思います。

この活動をもっといいかたちにできるよう工夫しながら
継続していきたいです。

みなさん暑い中本当におつかれさまでした。

ありがとうございました!!

 

| works | 19:08 | - | - |
ヨコバイに負けるな〜!




先週の豪雨で板取川も濁流が続きましたが
やっと落ち着いてきました。
いつものエメラルドグリーンにはまだ戻りませんが
大きな災害はなく無事に過ごしています。
大雨でこうぞ畑が大丈夫かとても心配でした。




大雨のあとから急に
害虫被害が多くみられるようになってしまいました。

畑全体のこうぞの葉っぱが丸まってしまっています。
毎年夏になると悩まされるヨコバイの発生が加速したようです。
大雨の前はかなり順調に成長していたのに・・・。
今年度は今までにないくらい草刈りをこまめにしていて
風通しが良く、畑がいい状態で保っていたにもかかわらず
やっぱり発生してしまいました。

ヨコバイはクワ科やイラクサ科に寄生するそう。
こうぞの葉を食害するため光合成ができなくなってしまい
幹が太くならず、また大きく成長できなくなってしまいます。

平成28年度にヨコバイの大発生でこうぞが壊滅的にやられてしまい
収穫が不作になったのを思い出しました。
あれは本当に本当に悲しかった。かなりトラウマです。

さてどうしよう。
こうぞ組合の支部長・千田崇統さんと相談中です。

夕方仕事が終わったあと いつも畑に行って
1〜2時間くらい草刈り機を振っているのですが
大雨の影響で山からゴミや木の枝や石が流れてきて
草刈り機を振る時にすごくやりにくい・・・・。
ヨコバイに関わらずこまめな草刈りはまだまだ続いています。




今年の11月に こうぞ畑+加工所にて

「こうぞの刈り取りと紙漉き体験」のワークショップを行う予定です。
その時に使うこうぞの葉っぱの押し花を制作中。
少し大きくなった わき芽の葉がちょうどいいサイズなので
芽かきついでに回収しています。

葉っぱは摘んでからすぐに新聞紙に挟み、
図鑑などの重たい本を乗せて押しをかけています。
たくさんの量が必要なので畑に行く度に少しずつためているところです。

ワークショップの詳細はまたこの場でご案内します!



 

| works | 21:13 | - | - |
今年の風鈴短冊

 


毎年この時期に制作する定番の仕事(?)になってきた
風鈴短冊の紙。今年の新作を作りました。


7月からではじまる「涼の音の散策」というイベントで
美濃の古い町並みの商店の軒下に風鈴が並ぶので
そこで使っていただく予定です。

 

 


今年はどんな紙にしようかな〜〜と悩みつつ
決めたテーマは「かき氷のシロップをこぼしたような水玉」。

 

和紙に色をのせた時のにじみを活かした ぼんやりとした輪郭、
シロップのような甘くてかわいい色合いの紙を目指しました。

 

 


過去に作った歴代の短冊を並べてみました。
風鈴の短冊を変えるだけでも
ちょっと気分が変わるかもしれません。
この上から願い事や俳句など文字を書いても
バランスが保てるデザインにしています。


これらは1枚500円で販売しています。
あなたの風鈴にも手漉き和紙の短冊つけてみませんか。

 

| works | 14:38 | - | - |
みんなで育てる 美濃こうぞ




広大な面積のこうぞ畑の手入れを
ボランティアの方に手伝っていただく活動、
月2回のペースで行っています。

今日から東海地方も梅雨入りのようですが
先日の活動日、6月3日は晴天でした。
今回は20名の方が参加してくれました。
わたしたち組合員と合わせて計28名、みんなで一斉に
畑作業にとりかかりました。




今回の作業は草刈りです。
地味な作業ですが、梅雨にむけて株元をスッキリさせて
風通しを良くしておくことがすっっっごく大切。
それが一番の害虫対策になるからです。
草刈り機の音も鳴り響きます。

4月に株から芽が出たばかりのこうぞですが
現在は70センチくらいに成長し、だいぶ脇芽もでてきました。
今回は草刈りを中心に行いましたが
次回の活動日には芽かきをやる予定です。




風が吹くと畑のこうぞ達がゆらゆら揺れて
気持ちよさそうでした。
今のところ順調に成長しています!
ボランティアの皆さま 本当にありがとうございました。




作業に3回参加してくれた方に
手漉き和紙をプレゼントする、という企画をしているのですが
今回3回目となる方が4名いらっしゃったので
プレゼントの贈呈式もやりました。

この手漉き和紙は
こうぞ組合員の紙漉き5名がそれぞれに漉いた紙。
千田崇統さん、加納武さん、浦部喜代子さん、山田和香奈さん、
そして私 井上さとみです。
3回目の参加者の方に選んでいただき気に入った1セットを差し上げました。

プレゼントを受け取った皆さんには
とても喜んでもらえました。良かったです^^






作業後はみんなでお昼ごはんを食べました。
今回のメニューは3色ごはん。
参加してくれているボランティアの方から
「お昼ごはんが楽しみで来てる」なんて嬉しい声も聞こえてきます。

来るたびに成長しているこうぞの木、
土のにおい、草のにおい、
青空と緑に囲まれた里山の風景、
みんなで食べるごはん、
いつも手入れしているこうぞを使った手漉き和紙のプレゼント、

来ていただいた方に少しでも楽しんでもらえたら
主催者的にはすごくうれしいです。




今回も作業後に集合写真を撮りました。

頻繁に参加してくれているボランティアの方が
慣れていない方に作業のやり方を教えてあげたり、
こうぞに愛着が湧いてとてもかわいがってくれたり、
運営面において組合員だけで間に合わないことをフォローしてくれたり、
そんな光景に 私は感動してしまいました。

参加してくれた皆さま
どうもありがとうございました。


こうぞの手入れはこれからが本番。
夏の成長期に向けて引き続きがんばります。

 

 

| works | 19:17 | - | - |
ゴールデンウィークのこうぞ畑

 




今日はこうぞ畑の草刈りをやりました。

ボランティアの方を募集した結果
今回は26名の参加があり、私たち組合員と合わせて
計35名で作業を行いました。

ゴールデンウィークの最終日、貴重な休みにもかかわらず
多くの方に参加していただき本当に感謝です。
京都、愛知県知多市、岐阜県中津川市、岐阜県海津市など
遠方からはるばる来てくださった方もいました。
また草刈り機を持参してくださった方もいてほんとに頼もしい。
畑の面積が広いのでこれだけの人数が集まるととても助かります。
ありがとうございました!!






4月のあいだに組合員だけで草刈りや肥料まきを行いましたが
短い期間でもう草が出て来てしまったので
また草刈りをしました。
こうぞが成長し、背丈が伸びて影ができるようになるまでは
ひたすら草刈りをする感じですが、この地味な作業がとても大切。
こうぞの株の周りの風通しを良くすることが害虫対策になり
また葉っぱに十分な太陽光があたって光合成ができるので
大きく成長することにつながります。




今年の春は気温が高いのでこうぞの芽が出るのも早かったです。
そして雑草が伸びるのも早いです。

冬の刈り取りが終わった後は
生きてるのか死んでるのかわからないような様子の株でしたが
春になるとちゃーんと新芽が出てきます。
紙になるために生まれてきた芽。かわいいです^^




作業後の集合写真。
今回初めて参加したという方が10名いらっしゃいましたが
どれがこうぞなのかをじっくり見極めながら
ていねいに草刈りしてくれました。

参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
お疲れさまでした。






作業後にはいつもこうぞ組合員が簡単な昼食を準備しています。
今日のメニューはカレーでした!
体を動かしたあとのごはんは美味しいし
みんなで同じものを食べると不思議な一体感がでてきますね。
皆さんに「また来よう!」と思っていただけるように
私たち組合員もがんばります。






昼食の途中で、石原商店の石原亮介さんから
「美濃楮 GARABO(ガラボ)」についてのプレゼンがありました。

「美濃楮 GARABO(ガラボ)」とは
こうぞの加工過程で出てくる「こうぞガラ」を使用した商品で
薪ストープの焚き付けやバーベキューでの炭の着火材として使うものです。
こうぞガラの有効な利用方法を考え商品化してくれました。

「美濃楮 GARABO(ガラボ)」のホームページがありますので
ぜひご覧ください。石原さんはとても熱意のある方で
私たちこうぞ組合も「美濃楮 GARABO(ガラボ)」を応援しています!
今日もご夫婦で作業に参加してくれました。ありがとう。


  → 石原商店 美濃楮GARABO  

 

| works | 20:38 | - | - |
煮熟のはなし




いつも手入れしている畑で収穫した楮を使って
紙づくりをしています。
今週は煮熟をやりました。上の写真は乾燥原料を2日間水浸けして
少し柔らかくなった状態。このあと釜で煮ていきます。




燃料は薪を使っています。
釜全体に均一に火が回るように薪を焼べていきます。

釜の水が沸騰しかけた頃、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)を入れて
アルカリ性の溶液を作り その中に原料を投入しグツグツと煮ていきます。

こうぞの皮は繊維素(セルロース)で構成されているのですが
この繊維はバラバラになっているわけではなく
ペクチンやリグニンという物質で互いにくっついています。

そこで、アルカリ溶液で加熱することによって
ペクチン&リグニンを溶かし出し
紙に必要な繊維素(セルロース)を取り出す!これが煮熟です。
(リグニン&ペクチンはアルカリに溶けやすい)
「繋ぎ」がなくなった状態なので繊維束がほぐれやすくなるんですね。
和紙も化学してます!

草木灰でアルカリ性溶液を作る方法もあります。
昔ながらのやり方ということで 本美濃紙保存会が草木灰での煮熟を
実験的に行っていますが、たくさんの量の灰が必要で
普段の仕事の中ではなかなか取り入れることがムズカシイのが現実です。
灰の量が足りない(アルカリ濃度が低い)と原料が固いままに
なってしまい、うまく煮えないそうです。






煮熟が終わって4時間以上おいたら釜揚げ。
上手に煮えたかどうかは このあとの紙しぼりの工程で明らかになります。
今回は・・・多分うまくいってると思います^^

ちょっと煮すぎたな〜とか 
ちょっと固いな〜とか たまにありますが。
1つの工程を失敗するとすべてあとに響くので
煮熟も毎回 慎重にやっています。

このあとはしばらく紙しぼりが続き
紙漉き、圧搾、板干しといつもの流れが始まります。
原料は生モノなので できるだけ新鮮なうちに紙にしてしまうのが理想。
流れが始まってしまうと紙が仕上がるまで休みません。

板干しの日には 快晴(風速2m/s以下)になりますように。



 

| works | 21:30 | - | - |
こうぞの栽培 ボランティア大募集!!




今年度も和紙の原料・こうぞの栽培を継続するにあたり
一般の方にもお手伝いいただきたく
ボランティア募集を呼びかけています。

現在、活動しているこうぞ組合のメンバーは
10名くらいですが、畑の面積が広大なのと
メンバーの半分は80〜90歳代のご高齢の方ということもあり
畑の面積に対しての労力が全然足りません。

そこで私たちこうぞ組合と一緒に
畑の手入れを手伝ってくださる方を大募集しています!




作業内容としては、夏場は草刈りと芽かき、
冬場は刈り取りです。

こうぞの木を見たことがない方、
原材料から和紙のことを知りたい方、
畑作業を通じて美濃の和紙職人と話をしてみたい方、
農作業で体を動かしたい方・・・・・
一度こうぞ畑に来てみませんか。




月2回のペースでボランティアの活動日を設定しました。
夏場の炎天下の作業は大変なので 午前中のみです。
初心者の方でも簡単にできる作業なのでお気軽にご参加ください。




年間予定のうち、3回以上参加してくださった方に
手漉き和紙をプレゼントしています。
また、毎回 作業後には簡単な昼食を準備していますので
お時間のある方には召し上がっていただいています。

そして今年度から和紙製品の直売コーナーを作りますので
畑でとれたこうぞがどのような製品になるのか
手にとってご覧いただけますよ。




場所は、美濃市片知穴洞地区です。
小さな集落の中にあるので少しわかりにくいですが
地図を参考にお越しいただけたらと思います。

参加される方には農作業ができる格好で来ていただくように
お願いしています。長袖、長ズボン、長靴、帽子、軍手は必須!!


お申し込みは下記まで。お問い合わせのみでもOKです。
多くの方のご参加をお待ちしております!


【電 話】 0575-34-0310(大光工房/千田)
【メール】 minokouzo@yahoo.co.jp(美濃市こうぞ生産組合穴洞支部)



和紙の産地・岐阜県美濃市で
紙漉き職人が地元の原料を使って美濃和紙が作れるよう
どうかみなさんのチカラをかして下さい。
ご協力をお願い致します。


 

| works | 21:44 | - | - |
こうぞ畑と桜

 




こうぞ畑の薄墨桜は満開を迎えています。
暖かい日が続き「春がやってきたな〜」という感じです。
今年の桜は本当に開花が早いですね。




暖かくなってきてうれしいような、

でも寒い方が仕事がしやすいので寒いままがいいな・・・とか
複雑な思いです。
でもそんな個人的なことは関係なく
季節はどんどん進んでいくので、それに引っ張られるように
ついて行くばかりです。





さて、昨日3月26日にこうぞの販売会が行われました。
私たちこうぞ組合と
多くのボランティアのみなさんの手によって育てられたこうぞが
美濃の紙漉き職人のもとへ買い取られていきました。


この場を借りてご報告させていただきますが
収穫量としては、特注分も含めた白皮・黒皮合わせて
152貫(570キロ)でした。


昨年度は約85貫(約318キロ)でしたから
今年度がいかに収穫のいい年だったかがわかります。


ちなみに5年前(平成24年度)は約50貫(約187キロ)、
3年前(平成26年度)は約86貫(約322キロ)だったので
ここ数年のうちでもとびぬけていい数字だと言えます。


農作物なのでもちろんその年の天候などが影響しますが
ここまでいい数字が出せたのは
ご協力いただいたボランティアの皆さんのおかげです。
深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

そしてそれが無事に完売したこともとても嬉しいです。
販売会に来てくださった紙漉きの皆さん ありがとうございました。





私も美濃の紙漉きの一人として黒皮を買わせてもらいました。
自分でたくって白皮に加工してみようと思います。
これからも自分の手を使っていろいろチャレンジして
実感を伴った知識と技術を身につけていきたいです。


来月4月からまたこうぞ畑の手入れが始まります。
耕運機で整地したり肥料まきをしたり、
暖かくなってくるとやることがたくさん出てきます。

そして来年度も こうぞ畑作業のボランティア募集させていただき
皆さんのお力をお借りしながら栽培管理を続けていこうと思っています。
只今チラシを作成中。

完成したらこの場で紹介させていただきます。

 

| works | 18:27 | - | - |
美濃こうぞの紙づくり




いつもこうぞ組合の仲間と栽培している「美濃楮」。
地元の原料なので「地草」とも呼ばれています。
今この原料を使って紙を作っているところです。

上の写真は「紙しぼり」の様子。
流水の中でこうぞの皮を1枚1枚広げながら
細かいスジや樹皮などのチリを手で取り除く作業。
白い紙を作るためにちょっとのチリも見逃さないよう
丹念に精製していきます。

1日中水の中に手を入れて 集中して皮と向き合って
根気のいる作業ですが きれいな紙を漉くために一番重要な工程です。

自分が栽培を手掛けている原料なので
「どうしたらもっと質のいい皮になるかな」と色々考えて

こうぞ畑や加工所で行う作業のことを振り返りながら
1枚1枚の皮を確認するような思いで進めました。





一度紙しぼりを行ったあと、もう一度「見直し」をして
チリの取り残しがないかどうか確認します。
これでもかというくらい 紙しぼりを丁寧に行うところが
美濃の紙の特長ではないでしょうか・・・。

紙しぼりは目が良くないとチリが見えないので
きれいに精製できません。
なので若い人向けの作業工程かな。
私ももう年なので そろそろハズキルーペの最強倍率のものを
買わなくてはいけないかもしれません。





取り除いた方の原料には
樹皮やスジ、皮の固い部分などが入っていますが
これも紙になるので大切な原料です。
こういった不純物が入った紙も味わいのあるいい紙になりますし
白い紙に比べて価格が安いので
気軽に使っていただけるのではないかと思います。


しばらく紙しぼりの作業が続いたあとは
紙漉き、板干しへと移ります。
安定した天候で順調に進みますように!


 

| works | 20:16 | - | - |
こうぞの加工「紙たくり」




昨年12月と本年1月に刈り取りをしたこうぞは
引き続き加工作業が続いています。
現在はこうぞの皮の外皮を包丁で削る「紙たくり」の真っ最中。


上の写真は 皮むき後に一度乾燥させた皮を水に浸け(2日間ほど)
やわらかくもどした様子です。昆布みたいですね。
たくり作業に入る前にこんな下準備をしておきます。






やわらかくなった皮を包丁で削っていきます。


こうぞの皮は
一番内側にある和紙の主原料となる「白皮」
一番外側にある外樹皮の「黒皮」
白皮と黒皮の間にある内樹皮「甘皮」
で形成されていて


紙たくりという作業は
白皮を残し、それ以外の皮を削ることです。
削り方にも種類があり
完全な白皮にする「本たくり」、
甘皮を残す「半たくり」があります。


こうぞは紙を漉くための原料。
漉きたい紙の種類によってどのような加工の原料を使うかが
変わってきます。美濃の紙漉き職人さんは
比較的白い紙を作りたい人が多いので「本たくり」をした
白皮の原料を求める傾向が強いです。
半たくりの原料が欲しいという職人さんも、もちろん居ます。
こうぞ組合は、美濃の紙漉きの皆さんが求めている加工の要望に
応えていきたいところなのですが、たくり作業はかなり手間が
かかるため、残念ながらそれに応えきれていないのが現実です・・。






たくりが終わった皮は、山水で洗って外に干します。
上の写真は特注分の皮で長いサイズでカットしたもの。
通常は90センチでカットするのですが
この特注はその倍以上の長さがあるのでたくるのが大変でした。






通常はこんな感じです。90センチくらい。
こちらも特注分なので優先して白皮にしました。






削った部分(甘皮と黒皮)は乾燥しておきます。
これも紙になるので捨ててしまうのはもったいない。
この削り皮はこうぞの加工工程の中で産まれる
副産物のひとつです。




今年度は人手不足、資金不足が重なり
特注分しか 紙たくり作業ができません。
美濃の紙漉き職人の方に向けて出荷する分はすべて
黒皮で出すことになりました。


今年度はたくさんのボランティアの方のご協力のおかげで
収穫量が多く、皮も厚く、昨年よりいい原料が作れたことは
間違いないのですが、加工までやりきれませんでした。
現在の人員と資金の中で精一杯のところまでやっているので
今後は新しいカタチを考えていかなくてはいけないと感じています。


私たちこうぞ組合は今 過渡期を迎えているので
原料栽培や加工をやりつつ 今後どのように運営していくか
話し合いながら進めています。
あれもこれも理想は色々ありますが、季節は待ってくれないので
まずは目の前のやるべきことを大切に
仲間と一緒に前向きに取り組んでいきたいと思います。


紙たくりが終了したらいよいよ出荷の準備です。
そしてもうすぐこうぞの芽吹きの季節がやってきます!





 

| works | 19:32 | - | - |